岸基史ゼミ活動日誌

同志社大学経済学部岸ゼミナールです!里山きゃんぱす(奈良)での里山保全活動や物販活動など日々の活動を報告しています!

さつまいも日記 その① "早生"苗植えから再芽だしまで。

中山です。

春から秋までの、われわれの里山保全活動の中心は、
環境保全型であるといわれる、『水田稲作』が中心となるわけですが、
一方で、5月6日の福井報告にあるように、
ことしは、まとまった規模での『さつまいも栽培』も並行することになりました。

わが国で『お米』が余るほど採れるようになったのは、
戦後大分たってからの、昭和40年代以降のことです。
それまで、『白いご飯』は、ある意味ぜいたく品だったわけです。

小生の生まれ育ちは、四国讃岐の、水が少ない地域です。
昭和50年に香川用水ができて、水稲稲作が、ため池の範囲を超えてできるまで、
カロリーを摂取しやすい穀物の栽培のため、
水が少なくても栽培できる、小麦が盛んに栽培されました。
瀬戸内海に面しているので、塩田もたくさんありました。
そこで、うどんをたくさん打つことができました。

水に制約のある讃岐平野では、
米麦輪作のかわりに、芋麦輪作が、
主に自給用のカロリー摂取源として一部で営まれていたと、
祖父から聞きました。
まだ確証は得ていないのですが、
同様に、湧き水やため池に頼り、
現在でも、近隣農家の植西さんがさつまいもを作っているところを見ると、
米芋併作が、京阪奈丘陵にも伝統的にあったのではないかと推測し、
また一方で、昨年度、とくに女性の学生の方の、
さつまいも嗜好が高いように感じたので、
小生の実家で祖父に依頼して、
さつまいもの『芽だし』をしていました。
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↑ビニルハウスの中で、温床を作って『芽だし』したようです。
大正12年生まれの老体で、なんしかしんどいので、少しばかり化学肥料を使ったらしいのですが、
農薬は使っていないそうです。
よくはびこってる種芋6つは、全部いただいて参りました。

↓ちなみに、小生の実家近辺の、「農産物直売所」での相場は、こんなもんです。
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↑収穫までうまくいけたら、買い取ってください。現在は、「売り掛け」状態ということで。

さて、5月6日には、こうして皆さんに芋づるを自ら切り取ってもらって、
(だいたい200本あまりは取れましたね)
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雨の中、丁寧に畝立てて、きれいに芋づるを地面に挿していただきました。
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雨のなかの畑作業は、田んぼ作業にもまして大変です。
しかし、さつまいもにとっては、雨は重要です。
地面に挿された芋づるは、根が張るまでは、水がいります。
そこで、雨に打たれ、泥が溶け、つるが地面と一体化して根が張ったとき、
葉っぱが、再び元気を取り戻します。
この時期、雨にも負けず、仕事をしなければならないわけ、
それは、人にとって、そのほうが楽で合理的だからでしょう。
もちろん、水田稲作にも同じことが言えます。

月曜・火曜と、夏日となり晴れ渡りました。
↓火曜の夕方の様子です。まだ根が張れない芋づるは、いったんへたってしまいます。
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↑全部こんな感じでした。
あまりにかわいそうなので、少しばかり、水やりをしてきました。

今日木曜日は、強い風とともに、まとまった雨が降りました。
きっと、芋づるたちも、高山の土に根付き、元気を取り戻したことでしょう。
(小生が、高山のたんぼを『里山』と感じるようになったように)

さて、さつまいものつるは、一度取ったら終わりではなく、
残った芽から、再度つるが伸びるそうです。
そこで、倉庫にあったプランターで小生の自宅に持ち帰り、
再芽だしにチャレンジしています。
大麦を田植え前に刈り取ったら、大急ぎで耕しなおして、
晩生さつまいもの畑を作ってやろうという企みです。
(6月頭に植えたら、11月末が掘り盛りになりますし。
 早生は収穫祭まで、晩生はEVEに向けて)
東畑一面、さつまいも畑にできたらいいなと、勝手に考えています。

↓順調?に、新緑の新芽が出てきているのですが、どうも、このプランターでは
↓深さ・広さともに足りないようなきがして。
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↓というのも、芋の芽は、こんな風に出るのですが、逆サイド(おしり)からは、
↓ひげみたいな根っこがいっぱい出て、つるに栄養供給するわけで、
↓こいつらを、できるだけ広げてやりたいわけで。
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大きいプランターに、移植することにしました。
プランター790円×3+土20㍑198円×3=?(お金で買えない価値がある。買えるものは、○○で。)
↓うまく収穫できたら、よろしくです。w
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↑このくらい広くしてやったら、たぶん大丈夫だと思います。

日本には、草まみれにして、放置している土地がいっぱいあるのに、
わざわざ、集合住宅のベランダなんかに箱おいて、菜園なんて馬鹿らしい・・・。
と常々思っていたのですが、
まさに、庭先で泥とあそぶという行為、
これははまりそうです。めちゃくちゃ面白い。
うちにも、ベランダ菜園ができてしまいました・・・汗
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最後になりましたが、
このさつまいもは、もともと、『鳴門金時』だそうです。
が、
普通の畑で3世代くらい栽培して、自家芽だしし続けているので、
純粋な『鳴門金時』とは呼べないかもしれないそうです。
(『鳴門金時』は、鳴門の砂を陸に上げて栽培するものらしいので。)