岸基史ゼミ活動日誌

同志社大学経済学部岸ゼミナールです!里山きゃんぱす(奈良)での里山保全活動や物販活動など日々の活動を報告しています!

7月13日の活動報告

3回生の内藤です。7月13日の活動報告をさせていただきます。

7月13日は晴天に恵まれ、気温も30度を超え、活動していると絶え間なく汗が出てきてしまうという状態でした。暑さに悩まされながら活動に励む1日となりました。

最初の活動は古田の草取りです。除草機を使い、田んぼの中を歩きまわりました。3人がかりで作業をしたのですがかなりの時間を要しました。特に稲に沿うように生えているコナギにはかなり悩まされました。
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このコナギは私たちにとっては稲作の邪魔をするもので、排除の対象となっているものですが、場所によってはとても貴重な植物なのだと有山さんが仰っていました。私たちが活動しているこの高山の里山だけでなく、日本全国の里山に現在貴重な存在となっている動植物がたくさん存在しているという事実はとても重大だと思います。やはり里山において生物多様性の問題は非常に重要なのですね。

古田の草取りと同時進行で、木下田の草取りと東畑の水田化も行われていました。前日の活動で東畑にためておいた水は抜けてしまっていたようで、ポンプで水を流し込みました。木下田の草取りと東畑の水田化にそれぞれ2人ずつが従事していました。
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作業を一時中断して昼食休憩をとっているとき、足元でカミキリムシが歩いているのを見つけました。全身が鉄さび色で頭部の付け根の部分にしわのようなものがありました。見たことのない種類だったので捕まえて図鑑で調べてみたところ、その特徴からこのカミキリムシは『ミヤマカミキリムシ』ではないかという結論に達しました。昆虫を捕まえて図鑑と照らし合わせ、「これではないか」「これも似ている」と皆で話し合うのは面白かったです。
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少し西畑の様子を見に行ってみると、もう枝豆ができていました。おいしそうです。
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マンネンタケを移動させるために全員奥の広場に向かいました。マンネンタケに被せていた覆いをはずして一株ずつチェックしてみると、蟻がたくさんいて驚きました。白いものが切り口に広がっていればいるほどマンネンタケの菌が繁殖しているということらしいです。蟻の住処になっているものがあったことには驚きましたが、菌がしっかり繁殖していそうなものもいくつかありました。数株をこの奥の広場に埋め、残りを広場に運びました。
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当初この奥の広場に来た目的はマンネンタケの移動だけだったのですが、ふとカブトムシの様子を見ようかという話になって腐葉土に被せていたブルーシートをはずしてみると、腐葉土に穴がいくつか開いていました。これはカブトムシが土から出てきた痕跡だと思い、軽く土を掘ってみたところ、カブトムシの成虫が出てきました。また、ブルーシートに引っかかっているカブトムシも数匹見つかり、救助しました。見つかったのはオスばかりでしたが、カブトムシを自然の状態でこの目で見られたことはすごくうれしかったです。
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カブトムシのサイズは全体的に小さめで、これは狭い場所にたくさんの幼虫がいたという環境によってそうなったのだと、有山さんが仰っていました。カブトムシの中には上の写真のように他のものに比べて赤い色をしている個体もいて、これも何らかの環境の違いによってそうなったのでしょう。環境の相違によって大きさや色にまで相違が生じるというのは大変興味深い話だと思いました。

腐葉土とは別の場所の土の中からメスのクワガタムシも見つけました。これもかなり小さめでしたが見つけたときはかなりうれしかったです。それにしても今日はよく昆虫に出会う日です。
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昆虫との休憩時間もほどほどに、全員広場に戻りました。先ほど運んだマンネンタケを地中に埋めました。
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マンネンタケを埋めた後、ブロッコリーの種を植えました。品種は緑風と緑嶺という2種類があり、どちらもまだ今が播きどきだったので両方分けて播きました。岸さんによるとブロッコリーは日陰の方がよく育つということで、ポットに植えて広場の東屋の置いておくことにしました。ブロッコリーが日陰の方がよく育つというのは個人的には意外でした。また、キュウリも西畑に植えたかったのいですが、まずは私の家で芽出しを試みて、成功したら里山に運ぶことに決めました。
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この後12日に植えたサツマイモの残りを西畑に植えました。育ってくれたらうれしいです。

東畑の水田化の作業も進めました。その作業中に八木さんが芽が出ている状態の米を見つけて見せてくださいました。この小さい芽がゆくゆくは稲の苗になるそうです。水田化が徐々に進行してきていると実感するようなうれしい発見でした。
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東畑の水田化作業はなおも続き、草を引き抜く作業をしました。しかし草を引き抜くとその抜いた部分に穴が開いてそこから水が抜けてしまうらしく、水をためておくのは大変なことだと改めて思いました。
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木下田では最後まで榊原君が草取りを手作業で頑張ってくれました。私も手作業で草取りをした経験があるのでわかりますが、これはかなり大変な作業です。頑張ってくれた榊原君に感謝です!
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草取りが終わったところとまだ終わっていないところの差が歴然です。

これは岸さんとも話したことなのですが、現在農業に従事している方の平均年齢はかなり高く、いくら機械化が進んでいるとはいえ、そのような方々がこの草取りのような大変な作業に励んでおられるということはかなり体に負担がかかっているのだろうと思います。私たちのような年齢の人達はもっとこの現状の危機に気づき、農業を手伝おうという気持ちをもつべきなのかもしれません。草取りをしているとそういうことにも気づかされます。

では以上で本日の活動報告を終了とさせていただきたいと思います。