岸基史ゼミ活動日誌

同志社大学経済学部岸ゼミナールです!里山きゃんぱす(奈良)での里山保全活動や物販活動など日々の活動を報告しています!

3月23日の活動報告~きのこのほだ木作り・その3~

三回生の八木です。
今回の活動も前回、前々回に引き続き、きのこのほだ木作りです。とはいっても、前の活動でほとんどの種駒を打ち付けてしまっていたので、今回の活動ではあまりたくさんの量ではありませんでした。
とはいえ、今回の活動参加人は数が少なく、種駒の打ち付けには結構時間を取られていたようです…。


里山に着いたらまず、今年の活動で前回までに打ち付けた種駒に水をかけました。
少し前に雨が降って水はかかっているのですが、木の積み方が写真のように上に積み上げるような感じなので、下まで十分な水がかかっていないことを考えて水をかけました。
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バケツでバシャバシャと…積み方を変えながら全体に。

さて、種駒の打ち付けに入っていきます。
今回、有山さんが電気ドリルを使って穴あけをしてもらいました。有山さんは、
「自分の制御の利かないものはあまり使いたくない」
と、言っておられましたが…今回は使ってもらいました。
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それでも、有山さんの言うことも自分なりにも思うところがあります。斧とか鎌とかあるいは鉈、そういったものはほとんど人間の力だけで、その性能を発揮します。しかし、電気ドリルとか、草刈機とかは、そういった人間の力の出せる領域をはるかに上回る性能を発揮します。おかげで、それはもう飛躍的に作業効率は上がります。
でも、少し、怖い気がします。今回使った電気ドリル。1分間に10000回転します。目にもとまらぬ速さです。ドリルを使うときは本当に自分の手に当たらないか…と慎重になります。鎌や鉈などでもきちんとした使い方をしなければ大怪我してしまいます。気をつけて扱わなければいけないのは、どちらも同じことではあるんですが…


さて、打ち付けに入ります。残っている種駒はすべてシイタケでした。
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残っているのは700駒ほどで、すぐに終わるでしょうと岸さんと話していたんですが…打ち込みが終わったのは午後2時をまわったころでした。


とりあえず、ここでお昼ごはんを食べました。有山さんの差し入れで浅漬けとオレンジ。
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この浅漬け…菜の花でしょうか…
浅漬けもオレンジもおいしく頂きました。有山さん、いつもありがとうございます。


お昼の休憩時、鳥の話題が出ました。今回の活動のとき、岸さんがキジのつがいを発見。おしくも僕は見逃してしまいました…でも、これからは里山には双眼鏡が置いてあります。積極的に活用していきましょう。
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鳥と言えば、植西さんが亀を捕まえてきました。去年生まれたばかりの小さな亀。
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大きな岸さんの手の上の小さな亀。鳥はこの子たちを食べてしまうそうです。上西さんの話では小さな空の甲羅が転がっていたとか…
植西さんは「小さな亀を狙ってひどい」とおっしゃっていました。
でも、人間だって、ひどいことをする。人間は大きくて動きの鈍いリクガメを捕獲して航海の保存食にした(有山さん談)ということですから…
「人間なんて、何でも食べてしまう分タチが悪い」…と岸さん。

昔の人間があれこれ口に入れたおかげで、僕たちは、それが食べ(ることができる)物だということがわかったのです。昔の人間は、野菜だってはじめはそのあたりに生えているような野生種でした。そこからなんとか食べれるところが大きくなるような品種を作り出して、僕たちの口の中に入ってきているのです。
今は飽食の時代と言われていますが、昔の人間は飢餓との戦いのように思います。現代特有の豊作貧乏なんて昔はあり得なかったでしょう。豊作でたくさん作物が取れて、その値段が下がって捨ててしまうようなことなんて考えられなかったに違いありません。
いろんなものを効率的に作付けすることも大切ですが、昔の時代においては新たに食べられるものの発見も大事なように思います。う~ん、人間を中心に考え過ぎですかね?…

これをエネルギーで考えるならば、
「効率的に化石燃料を使うことも大切ですが、新エネルギーを見つけることが大切だ…」

ちょっと、言い過ぎかもしれません…


休憩が終わると、サルノコシカケが生えているということで、見に行きました。奥の広場の竹を管理して伐採している土手の池のほとりに立派なサルノコシカケ。硬いんですね…キノコらしく柔らかいものだと思っていました…
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近くにお茶の木が生えています。有山さんに促されるまま、葉っぱを食べました。はじめ口の中に入れた時は、何ぞこれ?と、思っていたのですが…ずっと口の中に入れて噛んでいると、徐々にお茶の味がしてきました。…あたり前ですね。

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なめこです。これは昨年に打ち込んだもの。まだ、小さなものですが、ちゃんと出てきてます。湿っているほうがよいそうなので、別のところに立てかけてあります。木の幹からは出てこず、下にしているほうを持ち上げて見ると、断面からちんまりと出ていました。表面の木の皮は堅いから出にくいっぽいです。https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kisizemi/20190828/20190828143921.jpg
↑ほだ木を持ち上げたら、こんなのになってます。地面にも菌が行き届いてます。


菌が定着しているほだ木の中はどうなっているのだろう…そんな好奇心から、去年打ち込んだシイタケのほだ木を種駒の真上から両断してみました。
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こんな感じでした。ドリルで開けた穴が深いので打ち込んだ種駒がちょうど栓をしている感じで、隙間には菌がいっぱいでした。


最後に、尾山さんと一緒に去年打ち付けたシイタケのほだ木をかぜ通しがいいように、組みなおしました。今まではきちきちに詰めて積み上げていたので、出てきたシイタケも取れない状況でした。
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良い感じに組み上げれました。これでかなり改善できたはずです。

変わってこれは西畑にあるシイタケのほだ木。
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大きめのものをすべて収穫。↓奥の広場にあったものも合わせたらこれだけの量になりました。
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3週にわたって続けてきた今年のきのこのほだ木作りもなんとか全ての種駒を打ち付け終えました。種駒を打ち付けるのが終わって一区切りです。発電機、電気ドリルなどを貸してくださった植西さん、本当にありがとうございました。なんだかんだ言っても、発電機などの道具が無ければ、膨大な手間のかかる作業になるものです。
きのこの作業をしている間はほとんどほかの作業が進んでいません。前回も記事に書きましたが、竹で小屋のようなものも建造は停滞しているままです。とりあえずは、屋根だけでも欲しいと思っています。がんばって作っていきましょう。

岸さんがキジを発見し、上西さんのお話で鳥たちが次第に活動し始めていると感じます。日もだいぶ長くなってきました。今回は早めに作業をを終わらせようと頑張ったのに、結局は6時になっていました。3月も下旬に差し掛かります。梅の花も咲いています。ほだ木を持ち上げたらムカデも出てきたりして虫も活動し始めています。


そうそう、ホトトギス里山で、声を響かせるようになりました。
里山もにぎやかになってきましたよ。もうすっかり春気分です。









私事で申し訳ありませんが、最後に一言。
SAでお世話になった福井さん、ご卒業おめでとうございます。
また、里山に顔を出してくださいね。お待ちしています。