岸基史ゼミ活動日誌

同志社大学経済学部岸ゼミナールです!里山きゃんぱす(奈良)での里山保全活動や物販活動など日々の活動を報告しています!

2024年4月7日 美山里山舎訪問(3)

皆さん、こんにちは。

岸ゼミ4回生の笹本です。

 

またまた続きです。

参加者省略します。

 

美山を訪問した後、岸さんがお世話になった竹澤さんのお宅に伺いました。

今は、竹澤さんの家には、遠藤さんがいらっしゃいます。

 

この場所は参加した先生方も岸ゼミもゆかりのある場所なのだそう。

過去には室田武先生が炭焼き合宿ということで、

三俣学先生、三俣延子先生、和田先生、そのほかの先生が

炭焼きに来たとのこと。

岸ゼミも炭焼きをしていたそうです。

6月21日の活動報告~美山訪問~ - 岸基史ゼミ活動日誌 (hatenablog.com)

 

ここ数年来ていなかったらしく、久しぶりの訪問。

(もちろん現ゼミ生は初めてです。)

茅葺の様子や家の中の様子などはほとんどが変わっていなかったそうです。

竈があったり、牛を飼っていたスペースがあったりと、昔ながらの雰囲気を

感じさせるゆったりした場所でした。

 

このあと、炭焼き窯も見に行きました。

以前は現役で使えていたそうですが、今は使っていないということ。

こちらが炭焼き窯の様子です。

左側が備長炭を焼くための窯。

備長炭用の窯を近くから撮った写真です。

 

こちらが普通(?)の炭焼き窯です。

先ほどのブログのリンクから、実際に炭焼きをしている様子を

確認できます。

 

炭焼き窯の一つでもいろんな形、歴史をたどれる。

日本では炭焼き職人さんがたくさんいたのですが、

今ではそのほとんどがいなくなってしまいました。

歴史が途絶えかねないとは。

 

日本の職人さんのほとんどが「樹(木)」に関係しているように思えます。

(全部が全部そうではないでしょうが。)

それはほとんどが山地に生えており、そこで取れた木材を

市内に運び、加工する。

 

しかし、現代ではもっぱら建築はコンクリートがメイン。

生活の中にも木材が登場するのは家具か雑貨ぐらい。

どのようにすれば現代にも炭がよみがえるのか。

難しいです。

 

山の中を歩いた後、最後に美山かやぶきの里を訪れました。

「かやぶきの家がたくさんあるなあ」とか、

「おお、つくしが生える季節になったか」とか、

そんなことしか考えていませんでした。

(あとは魁星くんが食べていたアイスクリームおいしそうだなあ、とか。)

 

そして、美山の道の駅でひとまず岸さんカーと和田先生カーで

集まった後、解散の運びとなりました。

和田先生、はじめっから終わりまで、ありがとうございます!

里山きゃんぱすで野菜などが収穫出来たら届けに行きます。

 

最後に今回の美山里山舎を訪問して、自分が感じたことなどを。

 

美山里山舎には現代の問題がたくさん詰まっているように感じました。

エネルギー問題、伝統工芸の問題、林業の問題等。

・以前どこかのニュースでえらいひとがエネルギーに関して

化石燃料+なんちゃら」といっていました。

重要なのは「薪」というバイオマスエネルギーを完全に無視していたことです。

岸さんの家でも実感しますが、「薪」は立派なエネルギーです。

冬はエアコンよりも十分温かいですし、心地よいですし、

もちろん電気代もかかりません。

・伝統工芸も担い手が少ないということも挙げられていました。

 若者はそのほとんどが都市へと向かい、第3次産業につく人が

 ほとんどです。

 つまり、若者が第1次産業に向かわない阻害要因は何なのかということです。

 もしかしたら、どこか心の中でそういった職業を低く見ているのかも

 しれません。(小関さんの話にもありました。)

 または、場所がもたらす影響も大きいかも。

 (都会⇔田舎といった構造がまだまだ根付いているのか?)

 

林業と一口に言っても広いですね。

 突然ですが、京都市は三方を山に囲われています。

 森林資源が豊富にあるのかと言われれば、そうではない。

 森林の過少利用問題が挙げられている。

 授業で大文字山に登ったのですが、やせ細り色白になったスギや

 途中で折れてしまっているものも見かけました。

 でもそれを管理する人は誰なのかということです。

 国が管理するといっても、バイオマスとして使うわけでもなし。

 山を活かすといった考えがあるのか?といえば怪しいところ。

 森林資源を使おうにも建築に木材が使われる場所は少ない。

 林業はそれだけで済むものではなく、社会の構造と密接に絡み合っている

 ということです。

 森林とうまく付き合ってきた象徴として里山があるわけですが、

 その風景が今ではほとんど失われてきています。

 こういった問題にどう向き合うのか、将来に向けてまだまだ

 考える課題が山積みです。

 

 うーん。やっぱりまとまらない。

 よーするに、

「今の生活水準を落とさずに、森林およびバイオマスエネルギーと向き合う

 方法が日本にある。でも、それに目を向けていない人がほとんどである。」

ということに落ち着くということです。

(無理やりですが…)

 

というわけで、3連続の美山里山舎訪問の報告を終えます。

長ったらしい文章となってしまい、読みにくかったと思います。

申し訳ございません。

 

最後までありがとうございました。

それでは!