岸基史ゼミ活動日誌

同志社大学経済学部岸ゼミナールです!里山きゃんぱす(奈良)での里山保全活動や物販活動など日々の活動を報告しています!

家系ラーメンとヨモギの話ー2020年10月25日活動報告ー

ある日、家系ラーメンを食べているときに思った。自分でラーメンを作ってみたい。今のネット社会というのは便利なもので、調べるとyoutubeで作り方の動画を見ることができた。しかし、大きい鍋で7時間煮込む工程を見て、断念したのを覚えている。ネットは、メディアリテラシーの目を持たずんば、物事の表面の情報に踊らされる、ということの形容で使われることが多いが、物事の本質を調べることもできるというのは何とも皮肉な話だ。ラーメン作りを一人で断念した矢先に、ゼミ内で小麦を植えようという話が出てきたのは、僕からするとかなりタイムリーでおいしい話だった。今週は小麦を植えるための畝を作ると聞いたとき、僕が参加をしない理由が見当たらないのは想像に難くないだろう。しかし、畝を作る作業は易しいものではない。最初は目分量で作っていこう、となったができた畝はかなり曲がっていた。作業中は目の前だけしか見ていられないため、各々まっすぐに作っていると思っている。しかし、ふたを開けたら不格好に曲がった畝が開拓されていた。恋は盲目、とは言ったもので、目の前に夢中になった人間の無能さが如実に露見された。その後しっかり紐をまっすぐに測り、それに合わせて耕した結果、かなりまっすぐで人工的な畝が出来上がった。恋をし、彼女だけに夢中にならず、指標となってくれる友達は無下にしていけないということだ。

こんなこともあり、自らが作った小麦でラーメンを作ったら本当においしいだろう、そんなことも考えながら岸さんのご自宅でヨモギの蒸留を行った。我々にマスクの習慣化を促した憎きコロナウイルスをこれ以上蔓延させないために、ヨモギのにおい付きのアルコールを作ろうというのがこの目的だ。

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この理系ご用達のような機械を使って蒸留を行った。

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この量のヨモギを使って作ったアルコールたちは、50㏄×6本。これで我々の努力は伝わるだろうか。「いい匂いだな」その場にいたみんなが口をそろえてそう言った。

後日、この自作アルコールたちを教務課に届けレビューしてもらった。大学前の家系ラーメンを食べた後、我々にそのレビューが届いた。過半数が臭いというものだった。作った我々は、努力という付加価値がついていたからいい匂いと感じていたのか。小麦を植え、収穫しラーメンを作ることのできたとき、美味しい美味しいと口々にする我々の横で「カップ麺のほうがおいしくない?」という意見が飛んできそうな未来が鮮明に見えた。はたから見たら臭いかもしれないが、それでも、大量にニンニクを入れた家系ラーメンを食べた我々の口のにおい直しくらいにはなってほしいものである。

今回の参加者は橘、朝日奈、阿部、洞、平野、田中で、3回田中が遅ればせながらお送りいたしました。