岸基史ゼミ活動日誌

同志社大学経済学部岸ゼミナールです!里山きゃんぱす(奈良)での里山保全活動や物販活動など日々の活動を報告しています!

4月23日の活動報告~塩水選~

こんにちは。三回生の柳田です。4月23日の活動報告をさせていただきます。

本日の活動は今出川校地、光塩館前で塩水選を行いました。塩水選とは苗の種モミを塩水で選別することです。中身があまり詰まっていない軽いもみ米は塩水に浮き、中身の充実した重いもみ米は底に沈みます。浮いたもみ米は乾かしてから食し、中身の充実したもみ米は種モミとして苗となり次の世代へと命をつなぎます。

今年も黒米(もち米)とヒノヒカリ(うるち米)を植える予定ですが、まずそれぞれの田んぼにどちらを植えるかを決めました。これで将来の収穫量がある程度決まるので責任重大です。利益を求めるならすべて黒米ですが…(ちなみに、去年のイブ祭でおよそ一合を500円で売りました。これでも安いらしいです) でも白米も食べたい、ということでヒノヒカリも植えることになりました。話し合った結果、古田、奥田に黒米を、前田、中田、池田、木下田そして脱兎谷にヒノヒカリを植えることになりました。(雷田は陸稲の「ゆめのはたもち」です)
それて、今年は黒米とヒノヒカリの稲穂の色の違いを利用して中田に同志社ロゴマークを形作る予定です。出来栄えはどうなるでしょうか。楽しみです。

苗を育てるために10a(1000㎡、約一反)の田んぼに2キロの種モミが必要です。計算した結果、黒米およそ2キロ、うるち米5キロの種モミが必要と分かりました。

さっそく光塩館の前に移動し、塩水を作りました。黒米(もち米)は生卵がバケツの底で縦に直立するくらいの濃度がちょうどいいそうです(比重1,08、水一リットルに塩約100グラム)。うるち米は卵が水面に浮き、5ミリくらい水面上に出たくらいの濃度(比重1,13、水一リットルに塩約260グラム)です。
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塩加減が難しくて卵が思った通りになりません。塩を足したり、水を入たり…
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塩分を調整し終えると、さっそくもみ米を投入します。ヒノヒカリは投入した半分ほどが沈みましたが、黒米のほうは大体5分の1ほどしか沈みませんでした。厳しい選考です。浮いたもみ米はザルですくい上げます。
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底に沈んだのは選ばれし種モミ。エリートです。
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道行く先生方や学生たちに奇妙な目で見られます。でも毎年ここで塩水選をやっているのをご存じで声をかけてくれる先生も。
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塩水選で勝ち残った種モミです。秋には力強く立派な稲穂が実ってくれるのを願っています。
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おおよそ2時間かけて塩水選を終えました。黒米は1、9キロ、うるち米は6、5キロの種モミが手に入りました。苗には十分な量です。ちなみに黒米は有山さんがスーパーで買ってきて下さった、たった十数粒の種モミから始まったそうです。本当に自然の力に驚かされます。
秋に収穫できるのが本当に楽しみですね。元気にすくすくと育ってほしいです。これから様々な田んぼの作業が待っていますが、秋にたくさん収穫できるよう頑張りましょう。
それから去年収穫したヒノヒカリと黒米がまだたくさん残っています。今、4回生が所有していることになっていますが…それらの使い道についても考えましょう。
以上で報告を終わります。